F06

社会と情報/サイバー世界とフィジカル世界の融合

Society and information

IoTで道路インフラを守る

過積載を見逃さない道路橋

代表者名

川勝孝也

共同発表者名

川勝孝也、相原健郎、高須淳宏、安達淳

所属分野

コンテンツ科学研究系

Digital Content and Media Sciences Research Division

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要旨

橋梁を走行中の自動車の重量を、橋梁のひずみや振動などの応答から推定する研究です。老朽化した道路構造物の保全や過積載の取締りが目的です。道路を走る自動車の重量分布を把握し、国立情報学研究所で開発中のデータ管理分析基盤と合わせて、日本全国の道路資源の保全計画を最適化します。

重量のある自動車が走ると道路の劣化が進みます。過積載は道路交通法等の規制対象です。有料道路では路面に重量計を敷設して通過車両の重量を測定しています。しかし、設置と維持の費用が高く、全国的な普及は困難です。その路面型の重量計を、日本全国の数十万もの道路橋で補完します。

橋梁を重量測定に利用する着想自体は実用化されていますが加減速や併走や路肩走行が原因で誤った重量を求める恐れがあります。温度変化も考慮しなければなりません。これらは従来研究の手に余る課題でした。克服するには数千もしくは数万の自動車の通過事例を学習する必要があるでしょう。

自動車が貨物を載せて走り出せば、その重さは燃料分を除き変化しません。そして、たまたま路面型の重量計と橋梁型の重量計の両方を通過する自動車もあるでしょう。映像解析を駆使して、そのような自動車の測定記録を収集し、継続的に自動車の重量と橋梁のひずみや振動の関係性を学習します。

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コメント

  1. ochiai より:

    興味深く聞きました。3:00の2つのグラフで、縦軸も横軸も、意味も単位も異なるのですね。それぞれの波形はとてもよく似ていますが。

    1. 川勝 より:

      コメントありがとうございます。

      グラフですが、想像図です。(説明なくすみません)
      実際の波形はこのグラフほど綺麗にはなりません。

      理論的には車軸が通過すれば、その瞬間にピークが来るのですが、トラックの後部の連なっている車軸は分離できないことがほとんどです。

      また、橋梁のどの部品でひずみ信号を測っているかも重要です。
      車軸に近いところ(路面・床版)ですとはっきりとピークが出ますが、遠いところ(橋桁下部)ではほとんどピークが分離できません。
      そういう部分も、この研究の難しいところです。

      1. 川勝 より:

        これも突っ込んだ話ですが、ピークが立っている=車軸通過とはならないのが面倒なところです…

        トラックですと荷台が振動するので、その振動を運悪く拾ってしまうことがあり、ナイーブなピーク検知を頑張っても正確な重量測定は難しいです。